秀じいブログ

2016.01.18

【秀じい堆肥】堆肥エピソード1.堆肥を造りはじめたきっかけ

 日本の穀物自給率は30%を切り、国際的に見ても非常に低い状態であり、今後、新興国の人口増加や食生活の改善等により、国家間の食料の奪い合いによる食糧危機と言っても差し支えない状況になろうとしています。このため、国や自治体においても様々な施策がとられておりますが、飛躍的な改善が見込まれません。「産廃業者である私たちが貢献できることは何か・・・」「次の世代の子供達に本当の野菜の味を届けたい。」このような思いから私たちは動き出しました。

 

 私たちの会社は産廃物処分業を営んでおり、主に、木造家屋を解体し、それらの分別・リサイクルを行っています。日本家屋の場合、解体・分別の過程で非常に質の良い無垢の木材が発生しますが、この木材をこれからの日本の農業に貢献できる「本物の堆肥」を造れないかと思い、堆肥造りを始めました。

 

 本当にゼロからの出発でしたので、南は九州、北は北海道まで参考になる話があれば、自ら現地に赴き話を伺いました。県の農林総合研究センターにもチップ堆肥の相談をもちかけましたが、「チップ堆肥で成功した人はいない。やめた方がいい。」と反対されました。しかし、「それならこれは本当に私たちにしか造れない堆肥なのでは」と強く思うようにもなり、新たに堆肥製作場を開設し、ドイツ製の大型攪拌機械も導入しました。そうして、数年かけてやっと形になりましたが、この想いとは反面、使ってくれる農家は全く現れませんでした。

 

 千葉県の片隅の何の知名度も持たない、しかも産廃業者が造った堆肥には誰も見向きはしなかったのです。

 

07.10-M

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